1. |
あとがき -絵本たちへ-
03:26
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絵本の世界で産まれた僕は
君の作るシチューをずっと待っていたんだ
あの日を忘れたことはないよ
教室で描いた落書きみたいな
誰かが落ち葉を拾い飾った
クソくだらないと笑う君たちがレコードの針を折ってしまった
からまってからまってほぐれた糸も触れたきたものは崩れたあとに何かを残した
どうかあなたは元気でいてね
あつまってあつまってほぐれた糸も
絶えずに映画もあるから観るよ
僕はいつも絵本を選ぶんだけど
命の前借り おあいにくの金
どうかあなたは元気でいてね
栞を作る
絵本のために
僕は淘汰した。
懐かしい景色を探った中で
どこかわからない場所へと進んだ
優しい君の中でゆっくりと溶けていくアイス
いたたまれず叫んだ僕。つかんだものは別のものだった
何故本が読めたかって？
愛すべき世界をみるため、違う
学校の生活をつづけるため、違う
ただ君のあたたかいシチューを食べたかっただけだったんだ
栞を作る
あなたのために
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2. |
融解の天使
03:04
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夢を巣食う街に鮮やかな君の紫
心が死んでいるわさわやかな熱がある
風上の君の下は揺らがぬこの花を
何故か今日だけはね手折れる気がしたの
風上の君の下は 眩しいこの花を
何故か今日だけはね手折れる気がしたの
僕は融けてしまってそこにはただ夏がある
僕は融けてしまってそこにはただ夏がある
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3. |
春償いのパレード
04:11
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行こう どこか遠くへ行こうよ
春を 償うための唄
二日酔いと寝起きのだるさと
消えてほしいよ
そう君の名前はまさに
本当 出会わなきゃ良かったな
熱いストーブ あえて消さない
僕の心に気づきたくはない
｢アザレアが綺麗ね」
如雨露はナナイロの
ふたりを抱きしめてる
｢どうしようもないね｣
今日は帰ることにするよ
何もかもが終わるから
｢バースデイパーティも？」
さよならだよ
春を 償って生きていく
そして 誤魔化して生きていく
ひどい言葉 優しい願い
君の癖だ
懐かしい声がするな
どこかけだるげ
｢それが好きだったよ」
｢アザレアが綺麗ね」
幻想はモノクロだ
｢こんな日が 続けばいいのにな｣
どうしようもないね
明日はあの街を観よう
彼女が消えてしまう前に春を殺そう
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4. |
KEIGAI YOUTH
11:14
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フォトの彩紫
透明な天使が
さざめく
想う波間のかすれた声
意味に飢えて芽吹く 言の葉達の
解けない魔法が 僕らを 包んでいった
ひとりぼっち ボクの 影はあいまい
セカイが美しい その せいだよ
潮風だけ 抱きしめて
夜の海鳴り 侘しさ
遠くに売られた丸い目
悲しくめまぐるしいあの声
祈り
例え怖いイルカに 全て奪われ
夢の中でも 時に 流したとして
紙屑として生きて 死に向かいながらでも
モノクロの想いに ただ こだわる
空に飢えて芽吹く 言の葉達も
待ちくたびれた ｢愛は小説だ」って
壊れた貯金箱と 泣き声の正体
あなたが美しい 本当に綺麗だった
ボクハ
ヌケガラ
ユース
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5. |
真っ暗の海
02:38
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ゆらゆらと
うろついて
映画で見た
エイリアンの
真似事で
困らせて
今日もうまく
できないよ
真っ暗な海で
あたしと遊ぼう
真っ暗な海で
あなたのなかへ
人魚です
消えたいよ
冷たいよ
冷たいの
愛ゆえに
涙する
君の名は
何でしょう
揺れる君と
真っ暗な海で
あたしを探そう
言葉はまるく
あなたのなかへ
真っ暗な海で
あたしと遊ぼう
思い出せるように
あなたと潜ろう
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6. |
はじめに
09:23
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ああ言葉を無くしたよ
そして気づく 君がいないことを
星を巡る旅は
ここで終わりになりそう
だから絵本のしおりを右手に
ばらの花を贈ろう
君に話があるの
あの夜へ
はじまりは 雨露が光るように
僕を食い 壊れて消えていった
次は何処へいこうかな
次は何処へいこうかな
君に似合う色を探しに
行こうかな
時をかける船でも
君の小さな星も
秘密基地のテレビも
何もかも
芸術だった
君に話があるの
はじまりのはじまりはね
君に話があった
そりゃもう
とりとめのないもの
この話には僕がいたんだ
触りかたがわからなかった
君はずっと目を閉じている
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7. |
目次
01:07
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厚手のコートは
やさぐれた君の
ほほつねること
｢いつか忘れて...｣
｢春をつぐな...｣
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8. |
バナナフィッシュの青い夜
04:24
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向日葵畑の
あの少女の
見つめるその眼に
すべて見透かされている
心のカーテンの裏
首を横に振る仕草
眼を閉じる時に
凪ぐノイズを抱きしめてやる
いつもの場所まで
モノクロの街を背に
君と絵本を読むこと
時が止まれば良いと
はにかみ笑ってた
ひまわりひとつ
子供のように背比べをする
君が泣くあの日は
空が煌めいてたっけ
泳ぐだけ ｢またね｣て
寒い夜も素敵じゃないか
哀しい眼をしないでおくれよ
飛行機雲だけ
路地裏と林
尻尾が揺れる度に
水たまりを見ていたね
真夏の暑い日も
冬風にふられても
ただ急降下した
カモメのように
イルカの鳴き声
Recした雨上がりの夜汽車
｢想い出話は
もう元通りにできないね｣
あぁ君がいる場所で
もう一度生きたいな
夢を見ることを
また一度許されたら
息ができなくなる
その時まで君と遊び合うことを
贖罪にしようか
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